mansaku99’s diary

いわきに世界一の桜の山を…。東日本大震災のあと、9万9千本の桜の植樹を目指して活動を始めた「いわき万本桜プロジェクト」の活動日誌です。

横浜トリエンナーレ2014  荒川

2014年7月31日(木)

山に展示してある廃船が横浜に行くことに決まったのは、ほんの1か月少し前のことだった。急きょといっていいだろう。蔡さんは横浜のアートイベントへ、他のプログラム出展を考えていたが中止になり、代替え案としていわきチームに話が来たらしい。
「ずいぶん、急な話ですね。大丈夫でしょうか」と私が言うと、志賀さんは
「急、だよねえ、でも問題ないでしょう」と笑った。

廃船「廻光―龍骨」はかつて2007年、蔡さんが第7回ヒロシマ賞を受賞した際、受賞記念として広島市現代美術館で行われた個展(2008年)に「無人の花園」というタイトルで出展された経歴がある。それ以降は万本桜の山中で眠っていて、6年ぶりの旅だ。今年から1㌔ほど離れた館山に移動、再展示されて以来、廃船を巡る物語が大きく動き出しているように感じる。

横浜のアートイベントは現在開催中の横浜トリエンナーレ2014。その連携プログラムとして「BankART Studio NYK」という会場で行われている「東アジアの夢」をテーマにした企画展に「蔡國強といわきの物語」が出展されている。
港湾倉庫を改築した3階建てのユニークな建物で、3階一番奥の展示スペースに「廻光―龍骨」(後ろ半分)といわきチームの写真家小野さんの記録写真約70点のほか、名和さんの記録映像、出版物や資料などが並ぶ。
志賀さんたちいわきチームは7月中に3度、横浜に行った。
1回は初旬の打ち合わせで、具体的な展示内容が決まり、山での廃船の解体作業を経て22~24日には現地で組み立て、そして31日はアクリル加工で納品された写真の展示と会場の最終確認。その3回目に、私も同行させてもらった。

この日のメンバーは志賀さん、武美さん、小野さん。武美さんが運転してくれ、午後1時、計画通りに会場に乗り付けた。
会場はまるで、文化祭直前のような雰囲気でごった返していた。熱気に包まれた各展示ブースをわき目に、3階1番奥の会場にたどり着くと「廃船」があった。
「陸に上がって20年」という廃船は木材部分が乾いてヒビが割れ、自然の風化が進んでいる。木に直接金属を打ち込むとボロボロに崩れてしまうので、以前取り付けた接続金具に補強のための金属を溶接で継ぎ足した。移動のたびにこうした補強が行われているので、構造的には鉄柵の中にすっぽりと船が入っているのと同じだそうだ。

無機質な雰囲気の展示会場で、廃船は山とはまた違った表情を見せていた。高い窓から白い自然光が降り注いで、石製の床にくっきり影を伸ばしている。廃船は、すっかり「廻光―龍骨」のカオになっていた。
深いヒビが刻まれた木肌も、錆びた金属も作品の迫力を増し、私はなぜか昔見たフランケンシュタインの映画を思い出した。

志賀さん、小野さん、武美さんは展示写真を整理し、時系列に並べていく。
今回は万本桜プロジェクトが始まってからの写真も豊富だ。館山での草刈りや船の解体風景を連続撮影し、アニメーションのようにつなげて再現している作品も面白かった。名和さんの記録映像は今年4月に行われた交流20周年記念行事をメーンに構成されている。見慣れた顔が次々、壁一面に映し出されていく。

小野さんは精力的に会場内を撮影し、スタッフが蔡さんのあいさつ文を壁にかかげてくれた。山の材料で志賀さんたちが作ったベンチ、テーブルをぞうきんでふいて、ほぼ作業は完了。気づくと2時を回っていて、空腹で足元がふらふらした。すぐあとにプレス向け内覧会があるらしく、来た時には混沌としていた会場がだいぶ片付いていた。

私はここに来る前、船の状態から「この船は今回で最後の旅だろう」と感じていた。船体の老朽化が予想以上だったため館山での作業中はみな、そう言っていたし、そんな気持ちで作業していたと思う。
でも、会場ですべての作業を終え、近くのカフェで空腹を満たすと何となく、新しい風が吹いたのか、志賀さんはニコニコしながら「この船で今度は中国いきたいね」と言った。いわきチームの二人もまんざらでもなさそうに笑い、これからの旅の可能性をいろいろと巡らせながら盛り上がっている。
さらなる旅があるのか、今回で最後なのか、それはわからないけど、少なくとも山の廃船は横浜で新たな命を吹き込まれている。
廃船をめぐる物語はまだまだ続いていくように思う。

横浜トリエンナーレは11月3日まで。http://bankart1929.com/で詳細が見られます。



※「廻光―龍骨」。Oil poolとのコラボレーション


※会場にはこんな作品も。扇風機を使った日本人作家のインスタレーション


※窓からのぞく横浜らしい風景

万本桜かき氷   うさっぺ(白岩)

万本桜の山も、外に居るだけで汗が噴き出してくる厳しい暑さです。
私がいつもの時間に山に到着した頃には有志数人が暑さの厳しくなる前の早朝に第一弾草刈りを終え休憩されていました。
今日は館山の西側斜面を草刈りしましたが暑さのため午前中で終了。

さて、お楽しみのお昼です。
万本桜の山では「初めての」出来事が頻繁に起こりますが、
2014年8月3日、私にとっての初めての出来事がありました
万本桜かき氷 を食べる!



イチゴとかメロン味とかのように色がついていないので、なんだか見た目が美味しそうに見えないかもしれませんが、ずっと楽しみにしていました。
応援部が結成されて3年目というのに、氷が出来ていなかったり、みんなの気分がかき氷の季節ではなかったり。なかなかタイミングが合わず今まで食べることが出来ませんでした。

写真と私の文章力ではこの感動が伝わらないのがもどかしいのですが、初めての万本桜かき氷。
氷は浄水器を通した美味しい水から作り、昔ながらのかき氷マシーンで粗めに削ります。調整して雪のように削ることも出来ますが、この粗めがポイント。
万本桜特製梅シロップをかけ漬け込んだ梅をのせて出来上がり。



甘すぎない無着色の梅シロップが、はぁサイコー!!
最後にドライフルーツ状態の梅をかじり完食です。
今日は訪れたお客さんにもいくつかご試食いただきました。
(私は3年目にしてようやくなのに、なんてラッキーな)
美味しいと言っていただくとこちらもうれしくなります。
万本桜かき氷に出会うには今がチャンスですよ。

暑さは厳しいですが、一緒に草刈りやりましょう!
帽子、着替えと水分大目に用意していらしてください。

マイ草刈り機 うさっぺ(白岩)

6月14日
私は前回の草刈りから約1ヶ月振り。
天気予報は午前中のみ晴れ、この貴重な晴れ間を有効活用しなくてはと張り切って草刈りへ挑みます。
草刈り前に品川さーん、お願い はぁと
マイ草刈り機のその名も「刈りん」のカッターを品川さんに「プロ専用竹用」に変えていただきました。

実は前回・・・5月の草刈りでのこと。
私の草刈り機のカッターがボロボロで刃を変えようとしたところ、「刈りん」は他の草刈り機よりも小さいので機種に合う刃がありませんでした。
そのため他の機械を使用。品川さんが久々の草刈りに切れない物を使っては面白くないべと、宮崎さんが大阪から仕入れてきたというカッターその名も「斬鉄剣」に変えていただき草刈りスタート。

伍の山の急斜面に使い慣れない普段使うものより重い草刈り機、片膝をついて刈ってみたり、草刈り機のベルトを調整してみたりしてみたのですが、斜面に沿い草刈り機を持ち上げたりするので太ももにガンガン当たり痛いしと暑さと運動不足とでなかなか草刈り進まない

「品川さーんギブー帰りましょー」
この日は品川さんが寂しい時間を迎える前に私が体力消耗で限界。せっかくの斬鉄剣の威力が発揮できずでした。


※マイ草刈り機「刈りん」の新しいカッター

今日は刈りんちゃんの刃も新しくなり、館山のちょっとした斜面なんてサクサク。
やっぱりマイ草刈り機が一番です。
午後は回廊の裏、あるモノの下辺りの草刈りをしました。

あるモノとは
回廊美術館に最近訪れた方はお分かりになるかと思います。
美術館に展示してある子供たちの絵にもたくさん描かれている「ツリーハウス」
完成はまだなのですが、これが現実のものになりました。

訪れる子供たちがマジックツリーハウスと呼んでくれています。
マジック??
品川さんも志賀社長もみんながマジックツリーハウスと言っているので不思議に思っていたそうです。

今日その謎が解けました。
平六小の子供たちが学校図書を持って遊びに来てくれたのです。
ツリーハウスごとタイムトラベルをして冒険へ旅立つというこのお話、平六小で流行っているのだとか。



万本桜のマジック・ツリーハウス
本当に何か魔法がおこるかも??

久々にのんびりと 恭子

5月の植樹会明けの日曜日。
今日は朝から汗がにじんでくるくらいの暑さでした。

集まったのは志賀社長、品川さんに、草刈り隊長坂本さんと私の4人。

とあるものを作る志賀社長と品川さんの絶妙な掛け合いがツボに入ってしまった私。
笑わせていただき本日の作業スタートです。


*真剣に遊ぶ志賀社長と品川さん。

志賀社長と品川さんは回廊美術館そばでの作業ということで、私は回廊美術館脇にあるステージと椅子の周りの草刈りをすることに。

が、草刈り機の燃料が無かったので、志賀社長たちの不足材料と併せて坂本さんと一緒にお買い物へ。
ホームセンターをはしごしたりしているうちにお昼になってしまいました。
しかも私、買うもの間違えてしまいました(>_<)
残念な自分に軽くヘコみました…。

お昼は手のかからないぶっかけうどん
お好きな薬味をトッピング♪
ごちそうさまでしたm(_ _)m

結局草刈りを始めたのは3時(笑)
ステージ周りは土の部分が多いので、自分の草刈機ではなく、金属の刃の代わりにナイロンコードが付いた草刈機を拝借。
久々にこの草刈機を使ったけど、これ楽しかった♪
ぐるぐる巻きになったナイロンコードが、草を刈っていくうちに切れたら伸び出てくる仕組みになっていて、伸びた直後の感触がイイ!
例えるなら、サイヤ人スーパーサイヤ人になった感じ!(分かりづらいか…)
抜群に切れ味がよくなり、テンション上がります。
始まった時間が遅かったので、半分くらいしか出来なかったけど、楽しかったー( ´ ▽ ` )
平らな場所だったので、久々にのんびり草刈り楽しませていただきました。

それからちょっと余談。
回廊美術館の周りには結構白詰草が生えています。今日、だいぶ刈ってしまいましたが(笑)

ココ、隠れた四つ葉スポットなんです。
私、特技の一つが四つ葉探しなのですが、草刈りしつつ10コは見つけましたよ!刈ってしまいましたが。

是非お時間ある方は、回廊美術館へお越しの際は探してみてくださいね♪



*お知らせ*
6月~9月は植樹会はお休みです。
次回の植樹会は10月26日となります。
よろしくお願いします。
お申し込みはこちらから申し込み書をダウンロードして、FAXでお申し込みください☆
http://www.siga.co.jp/iwakicherry/cherryindex.html

『蔡國強といわきの交流20 周年記念行事』を終えて  佐藤

4月の12日・13日と2日間開催された記念行事。天候にも恵まれ、大きな事故もなく、来場者数約1,600人と大勢の方が足を運んで下さいました。

3つのイベントを同時に行ったもので、内容が濃すぎてうまく伝えられるか自信がありません(^^;

1.屋台美術館 
では、回廊美術館の中に屋台が入り、いわきの食材を使った美味しい料理を食べることができました。
(全部の屋台料理を食べられなかったことが心残りです...)
合わせて、物販も行われ、個性豊かな品物に皆さん足を止め楽しんでしまいた。




2.原宿inいわき
では、原宿kawaii文化の第一人者であるアートディレクターの「増田セバスチャン」さんが小学生と一緒にカワイイちょうちんを作り展示してくれました。「蔡國強」さんによる絵画コンクールも行われ、芸術に触れた小学生の素敵な笑顔を見ることができました。
合わせて、ニーコマンのライブもあり更に盛り上がりが増しています。





3.廃船の作品「廻光~龍骨」ともう一つの龍「いわき回廊美術館」(SMoCA)をつなぐプロジェクト
では、いわき万本桜のシンボル的な場所となっている館山の頂上に、いわきの砂浜から引き揚げ、作品とした廃船「廻光~龍骨」を運び、回廊美術館とつなげました。
とても存在感があり、多くの方の目を引く中で、隣ではサックス奏者の「三四郎」さんが演奏し、聴いている皆さんの顔がなんとも言えません。



2日間に渡り記念祭に参加し、たくさんの方と出合い、つながりを持つことが出来ました。また、来年も開催されることが決まり、新たなプロジェクトも始まる予定なので、これからがますます楽しみです\(^o^)/

普段出来ないことを うさっぺ(白岩)

4月27日
GW真っ只中の植樹会は天気にも恵まれ最高の植樹会日和となりました。

この日は植樹本数が多く、ボランティアメンバーのサポートが足りないのではないかと心配していたのですが、
なんと先ほど私がサポートさせて頂き、植樹を終えたSさんと、やはり植樹を終えて帰ろうとしておられた女性が遅れている植樹をお手伝いしていらっしゃる!
その光景を見てなんだかステキだなぁとほのぼのとする気持ちになりました。



植樹の最中は写真を撮ることを忘れてしまうことが多いのですが、最後に植樹となったこの桜は三鷹からいらしているボランティアチームHARLEYの皆さんと応援部とプロジェクトの品川さん、蓮見さん、武美さん総出の万本桜オールスターの豪華メンバーで植樹となり、珍しい風景でしたのでパチリ。


※品川さんが杭を打ち込む

チームHARLEYのユースケさんが添え木と苗を固定する縄(シュロ縄)をかけているとブチッ。
え?  ええぇ!?
力が入りすぎてシュロ縄が切れてしまい、ここにも蓮見さん並みの怪力さんが居た!
とみんなで大笑いです。

鯨岡さん蓮見さんの草刈り機折った事件、車のサイドブレーキ引きすぎ事件などに仲間入りですね。
そういえば、志賀社長が植樹説明中の絶好のタイミングにユースケさんが座る竹のベンチが『バキッ』と割れる事件も発生しましたね(笑)



お昼の休憩の後に壊れた竹ベンチ、老朽化している竹の交換作業をしました。
竹を固定するネジを打ち込むインパクト。私はこれまで使ったことが無く、出来ないものだとなんとなく男性にお任せしていたのですが、インパクトを使ったことがないと話すと蓮見さんが「やってみたらいいじゃん」とすすめてくれました。

そうでした。万本桜は普段出来ない事を実践する場チャンスがあれば何でもチャレンジしてみないと!初mission。
インパクト作業、竹ベンチの竹にネジ穴を作る。ネジを直接打ち込むものだと思っていたのですが、穴をあけてからなのですね。穴をあけてからでないと竹が割れてしまうのだそうです。ちょっと考えればわかる事ですが、ど素人の私にはすべてが勉強になります。

私が穴をあけ、鈴木Pちゃんがネジを打ち込む。老朽化した竹の交換をいくつか修理しました。簡単に見えて押し込む力が要るのがわかりました。だけど楽しい♪
この作業が出来たのもユースケさんが椅子を破壊してくれたおかげ(笑)ありがとうございます。

後で聞いた話によると、お昼にカレー4杯食べたそうです。怪力は食事に比例するのだとか。
なるほど~午後は薪をじゃんじゃんと運んでいらっしゃいました。また、イスの点検をお願いしたいです。

植樹会の醍醐味 恭子

今日は先月植樹会中止のリベンジ!
快晴のもと植樹会が行われました。
自主植樹と代行植樹、合わせて37本を植えることが出来ました。

私が今回お手伝いさせていただいたのは、お一人でご参加の男性Nさん。
先月娘さんとお孫さんが植樹会のために遠方より飛行機でいわきへいらしていたのですが、残念ながら雨で中止。
今日はご自身と、来られないその娘さんとお孫さんの分まで植えるべく参加くださいました。
ですが、お一人で4本を植えるのはかなり大変です。
ご事情がご事情なので、しっかりサポートさせていただきました!
今日は作業を始めた途端、汗をかくくらいの暑さだったので、こまめに水分補給をしながら作業を進めました。
他の参加者の方が終了して戻って行く中、時間はかかりましたが、他のスタッフのサポートもあり、お昼までには完了。
お疲れさまでした!
最初はあまり口数が多くなかったNさんも、植樹が終わるころには少し言葉を交わすことが出来て嬉しかったです。
植え終わった時に、「ありがとう」とお声を掛けていただけるのは、やはり嬉しいものです。
身体に疲れは出ても、清々しい気持ちになれます。
こちらこそ「ありがとう」です。

植樹会恒例の美味しいカレーをいただいて一休みしていると、若いご夫婦がいわき回廊美術館から出ていらっしゃいました。

一年前お知り合いの方に植樹をしてもらったので、見に行きたいが場所がわからないとのこと。
地図で場所が確認出来たので、坂本草刈り隊長とご案内させていただきました。
お話をあれこれ聞いていると、志賀代表のお知り合いで植樹会やイベントがあると駆けつけてくださる蛇の目寿司さんが植えて下さったことが分かりました。

到着すると、花は終わってしまっていたものの、元気に育ってくれていました!良かったー
木札には結婚三周年記念とありました。
結婚記念に植樹とはこれもまた嬉しいですね。
周りの草を刈り、水やりをして記念撮影。
元気な桜に大変喜んでくださいました。
ここでも「ありがとう」とお声を掛けていただきました。

こうして喜んでくださる姿を見ると、「このプロジェクトのお手伝いが出来て良かった」と改めて思います。

みなさんに「ありがとう」ですね。

今日はたくさん植樹会の醍醐味を味わうことが出来ました。

また次回の植樹会もがんばっぺ!
次回の植樹会は5月25日(日)です。
お申し込みお待ちしています♪

http://www.siga.co.jp/iwakicherry/cherryindex.html