mansaku99’s diary

いわきに世界一の桜の山を…。東日本大震災のあと、9万9千本の桜の植樹を目指して活動を始めた「いわき万本桜プロジェクト」の活動日誌です。

『癒しの 万本桜』 小野

8月は万本桜に行けませんでしたが、9月は14日(日)と20日(土)に参加することができました。

震災から3年6ヶ月が過ぎ、いろいろな意味で振り返りをしながら、今後もできることをやっていこうと思っています。

早朝に家を出発してから、4時間半で万本桜に着くことができます。いわき中央インターを出ると、懐かしい場所に帰ってきた思いになり、非常に嬉しい気持ちでテンションも上がります。中神谷に向かって踏み切りを過ぎた後に見えてくる一面の風景を見て、「来たぞ!!」と言う強い思いになりつつ、逆にニヤケている自分がいます。そして一気に万本桜に向かって車を走らせ、事務所に駆けあがると気分も最高潮になります。毎回そんな気持ちでうかがっています。

14日(日)は、残暑が厳しい日でしたが、たくさんのボランティアの方が見え、総勢14名で午前中は西作の主に通り道の草刈りをしました。志賀社長サンの話によると、今年は草刈りした後に雨が降り、翌日は快晴となり草の成長が著しかったとのこと。案の定、草の大木と言わんばかりの草が覆い茂っていました。奥に入って行けば行くほど、はるかに身長を超える草が行くてを阻み、体力勝負となってきます。しかし、人気が無く背丈以上の茂みに入って行くのは心理的にNG。度胸のない私は怖くて、刈っては人気が見える所まで来て…の繰り返しでした。本当に凄い草でした。大勢だからこそ手強い時は、はかどりますね。

午後は場所も気分も変わって、霧の山で草刈りでした。天気がよかったので水平線もくっきり見え、その上心地よい秋風も吹き、楽しく作業ができました。

また20日(土)には、同僚と友達で伺いました。吹く風がすっかり秋になっていました。黄金色の田んぼも、稲刈りを待つのみで眩しく光っていました。
この日の作業は四の山で、近日、地元中学生が植樹をする為の整備をしました。同僚の石関サンは、久しぶりの草刈りに長靴を履き忘れて、ランニングシューズではりきって草払い機を振り回すほどの気合いの入れようでした(笑)

今回2回目の参加となる、丸山サンも初心者とは思えない腕前で草刈りをこなしていました。6月の万本桜初体験で梅ジュース作りと梅の収穫をしてくれました。まだ梅ジュースを試飲してもらっていないので、次回はぜひとも作業後に喉を潤してもらいたいですね。

お昼には、移動式囲炉裏で秋刀魚を焼いてもらい美味しくいただきました。焼きたて=贅沢な焼き方でアッパレでした。ごちそうさまでした。

品川サンと恭子サンは、品川農園で採れたトウガラシと回廊美術館前の柚子で、万本桜名物『柚子こしょう』の仕込みをしていました。温かいうどんに投入すると格別な美味しさになりますよね。冬には身体を温める、必要不可欠の薬味ですよね。
ちなみに私は、青トウガラシの柚子こしょうが好きです。 

これから秋が深まり冬へと近づいてきますが、いわきは東北の湘南と言われるほど温暖地でよい所ですから、冬も楽しいことが盛りだくさんな万本桜、楽しみですね。これからもお気に入りの万本桜で、いろんな経験して成長したいです。
ありがとうございます。

《おまけ》
新たにお披露目の展望デッキ、お昼寝に最高ですね。気に入りました。

館山の龍骨保存に頼もしいご協力  菅野

いわき万本桜プロジェクトの開始当初から協賛・協力してくれている北茨城市の(株)JON72。
(株)JON72の前社長(現在会長)鈴木武氏といわき万本桜プロジェクト代表の志賀忠重さんは飛行機仲間で、志賀さんは(株)JON72の監査役でもある。(鈴木武氏と志賀忠重さんの関係は→http://www.siga.co.jp/nakamasuzuki.htm
(株)JON72は、本社社員ばかりか中国工場の社員も植樹してくれている。
その他、回廊美術館にある休憩所の通称「八角堂」も(株)JON72の協賛で造られたもの。

館山に展示されている蔡國強氏の作品「廻光ー龍骨」の保存にご協力いただけることになった。
いわき市小名浜の海岸から引き上げられてから20年経った龍骨は、傷みが激しくなっている。
先週万本桜の山を訪れた(株)JON72の中川専務が、FRPの塗布を提案してくれた。FRPを塗れば、腐蝕を止める効果があるという。
(株)JON72新社長の鈴木勝さんに相談したところ、快く承諾いただき9月21日(日)に試し塗りをすることになる。

試し塗りの当日、社長の鈴木勝さんが回廊美術館(万本桜)に来館。自ら材料を運び龍骨にFRPを塗布してくれた。
(株)JON72会長の鈴木武氏から「FRP溶剤に硬化剤を入れ、倍に希釈して塗布すれば木に浸透する」という指示を受けてきたという。
早速そのとおりに希釈した溶剤を準備し、スプレーガンで塗布。木の質感を保つため、ローラーを使ってテカリを取る。かなりいい感じ。時間が経つと落ち着いた感じになり、質感は失われていない。


※スプレーガンFRP溶剤を塗布するJON72鈴木勝社長

試し塗りのため、希釈剤が無くなった午前中で終了。今度は塗布に精通している社員を連れて来てくれるという。
有難い申し出だ。これで龍骨の保存が長期に及べば有難い。

今年の草の伸びはすごい   志賀忠重

蓮見さん、品川君と一緒に7の山に向かった。雨上がりの坂道で道がぬかるみ4輪駆動の軽トラックが登らない 後ろに乗っていた2人が素早く降りて押してくれる。坂道を登りきって正面を見てびっくり 道が草におおわれて全く見えなくなっている。

ひと月前には間違いなく道はあった。すぐ草刈り機のエンジンをスタートさせ草刈りを始める。
前に何度も草刈りしている場所なので、大きな枝がなく刈りやすい。私達の背たけよりも大きなススキが目立つ。
株が1mもあるススキだが、宮崎さんが寄付してくれた斬鉄剣と名ずけられた刃にかかればスパッと切れる。

三人で草刈りに夢中になってしまう。暑さの盛りは過ぎたのに草刈りを始めて一時間後にはシャツは汗びっしょりになってしまう。
一休みして知り合いから頂いた種なし巨峰を食べる 美味い。全身にぶどうの甘さと酸味がいきわたる。
12時まであと一時間。西側斜面は風が吹かないので海が見える東側に移動する。

海が見え、風がかなり良く吹き上がる。気持ち良さにひきずられ、ドンドン背たけ以上もある草を刈り取る。誰かの声がするのに気がつく。遠くて品川君が終わりの合図をしている。時計を見ると12時になっている。

見れば道が出現して桜の苗木も綺麗に見えてきた。久しぶりに気持ちの良い草刈りができた。



※草刈り前と草刈り後

草刈りに初挑戦 菅野

昨日(9月4日)までに回廊美術館床のメンテナンス第一段階を終了しました。ここ1ヶ月半、こつこつと進めて当初建設した99メートルのうち、約3分の1の床メンテナンスが終了しました。
今日からは、第二の階段から第二段階のメンテナンス作業。ただ、ここからは回廊脇に草が生えていて草刈りをしないとメンテナンスの続行は不可能。

草刈り機の先端には円盤型の鋭い歯ではなく、ビニールの紐が装着されている草刈り機を使用しました。エンジンの掛け方やアクセルの操作、草の有効な刈り等を詳しく志賀代表からレクチャーを受けて、草刈りを開始。
最初は回廊の周辺の草刈りを目的としていたのですが、回廊周辺を草刈りしているうちにあれ~・・・回廊南側のテーブルや椅子のあるところまで草を刈っていました。草刈りがこんなに気持ちがいいものだっていう事を知らずに、数年間も万本桜に携わっていたかと思うと、なんか勿体無い気持ちになりました。

草刈りに時間を割いたため、回廊の床メンテナンスに少し時間がかかりましたが、メンテナンスした床のまわりは綺麗になり、そして回廊前のテーブルや椅子も草で埋もれて見えなかったのですが、姿を現して「ココを俺が草を刈って綺麗にしたんだ」という満足感に浸ることができました。
回廊メンテナンスは本日、第二段階を無事スタートさせ、草刈りとメンテナンスを併用させながら、これからもコツコツと進めていきます。

綺麗になった床を見た宮崎さんや品川さんから、「綺麗になって気分がいいね!」と私の作業をお褒めいただく言葉を頂きました。
訪れる方が気持ちよく回廊美術館を歩いてもらえ、回廊の維持に役立てるようにこれからも頑張ります。

気力の源は人さまざま 恭子

日曜日。
少し寝坊してしまった。
起きたとほぼ同時に品川さんが到着。
時間は6時。
今年も暑い時期はサマータイム導入で、朝の6時から草刈りをしています。
支度をして外に出ても、品川さんの姿は見えず、どうやら畑を耕していた模様。
他に誰も来る様子がなく、ひと仕事して戻ってきた品川さんとしばしティータイム。
サマータイム中は志賀社長も品川さんも自宅へ戻り朝食をとり、9時から作業を再開します。

この日も品川さんは朝食を食べに戻ったので、私も朝食を食べてひと息ついた頃にくじらさんとくじらさんのお友達(お名前聞くの忘れました(>_<))、宮崎パパさんが来ました。
そして志賀社長、菅野さんも。

くじらさん達は自分達と知り合いの桜の周りの草刈りへ行きました。

菅野さんは重要任務!回廊の床のメンテナンスへ。

品川さんは引き続き畑を耕してます。

志賀社長と宮崎パパと私はツリーハウスの裏山あたりで、志賀社長はガリガリ君で木の片付け。
なんかガリガリ君、おひさしぶり( ´ ▽ ` )ノ
宮崎パパさんと私は少し離れて草刈りスタート。

私はコイツと格闘してました!( *`ω´)



ヨウシュヤマゴボウ
スパッと切れるのはありがたいけど、成長し過ぎたヤツらはデカイ!
そして熟した実でいたるところ赤紫色に染まってしまう。。。
でも頑張りましたよ。
刈っていたエリアはやっつけましたψ(`∇´)ψ

私がヤマゴボウと戦っていた頃、宮崎パパさんはこんなことがあったそうです。(宮崎パパ談)
草刈り中、上から枝が落ちてきて宮崎パパの頭にゴチン!☆
一瞬気を失いかけたとのこと。
意識が薄れていく中、品川さんが視界に入ってきたので、
「助けてくれるのか…」と思ったら宮崎パパを見て、ニターっと笑ったと。
それ見て生き返った!
だそうです(笑)

どこまでがノンフィクションでどこからがフィクションなのかわかりませんが、この話をみんなの前でしていて、その後品川さんがなにやら言い訳?をしていましたが、私はお昼の準備でその場を離れてしまったので、品川さんの言い分は聞けませんでした。

宮崎パパさんは、相方(草刈機)の刈っ太郎を修理に出すため、午前中で終了。
品川さんも早朝からの作業だったので、午前中で終了。

他の人はそれぞれ午前の続きの作業をしました。
3時過ぎた頃にぼちぼち終了。
今日もよく刈ったなぁ( ´ ▽ ` )としみじみ達成感。

宮崎パパさんは災難でしたが、宮崎パパさんの絶妙なトークに笑い、そのシーンを想像してまた笑いました。
とにかく大きな怪我にならずに良かった。
それにしても。
人の気力の源っていろいろあるんですね。

山で元気に!  菅野

ここ数ヶ月、時間があれば「いわき回廊美術館」に行って作業をしています。前にも書きましたが、今は回廊美術館の維持作業をしています。春は山桜の調査が中心で、各山を歩きまわりました。
今迄は、椅子に座ってパソコンに向かい仕事をする毎日でした。血色が悪く、ギックリ腰になりやすく、いつの間にか食欲もなくなって1日に1食なんていうこともありました。
作業を始めてからは、腹が減る・よく眠れるようになり、周りの人から「元気になったね・顔色がいいね」等と言われるようになりました。体力もついてきたようで、腰を痛めることも無くなりました。時間配分を考えながら、パソコン関係の仕事もスムーズにいくようになりました。

なんといっても楽しみなのは、山での昼食。品川さんが作った野菜などを使って、志賀代表の娘さんであるオリエさんが作ってくれます。土日はボランティアの応援部の方が昼食を準備してくれています。皆で食べるご飯は美味しいですよ。
今回廊の裏に品川さんが畑を作っています。何を植えるか思案中とのことですが、今から何が育つのか楽しみです。

山には体を元気にしてくれる「何か」があると感じます。山で作業をしていると疲れますが、余計なことを考えず黙々と作業することで帰る時にはスッキリしているのが不思議です。これからも作業を続けていきたいと思います。
山の仕事は強制ではなく、好きな時に来て草刈り・蒔き割り・回廊維持作業・植樹会の準備などをやって、好きな時に帰る。皆さんも万本桜の山仕事に参加してみませんか。多くのボランティアの方が継続して参加しています。楽しいですよ~。

あの暑い夏から急に秋か???  菅野

あの暑い夏がどこかに行ってしまったのかと思ったが、今日(8月30日)は午後からかなり暑くなった。
昨日、自分の部屋の窓を明けると涼しく「鈴虫」の声が聞こえた。もう秋か・・・・と思ったのに、今日回廊美術館に行くと激しい蝉の声・・・・。
あれ~!!昨夜鈴虫で秋を感じたのに、今日は蝉の泣き声と暑さで夏を感じる。
こんな夏と秋を同時に感じられるのも、万本桜に参加させてもらっているお陰・・・と思いました。

今日の午前は、黒いカビが発生した回廊美術館の壁や掲示されている額と絵画を清掃し、全ての壁を白色に・・・。
そして、私の重要作業が回廊美術館の床を腐敗から守る作業。床を外し防腐剤を塗る。この床を外す作業が結構大変。長期間の砂や汚れで床を止めているビスがなかなか外れない。でもバールや金槌を使って外すコツを志賀代表から教わり、作業開始当初よりも最近はスムーズに床を外せるようになりました。柱等にも防腐剤を塗って腐敗を防ぐ。最後にクリアーの塗料を床の表面に塗って、床を元に戻す。
床に光沢が出て、きれいになったのを見ると「やったー、明日も次の床も綺麗にするぞ」という意欲がわいてきます。